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【低学年】小学生の成績表について考える

1~2年生のあいだ息子の成績表はオール「よくできる」をつけていただきました。

毎日の家庭学習の成果ではありますが、運動音痴の体育まで「よくできる」になっていることや、カラーテストが毎回必ず100点ではなかったことを考えるとかなり甘くつけていただいたなという気もします。

小学校の成績表についてよく言われる以下について考察してみました。

  1. 低学年の成績表なんて良くて当たり前
  2. 小学校の成績表なんてアテにならない
  3. 高学年(中学生)になっても良い成績を維持できるわけではない

低学年の成績表なんて良くて当たり前なのか?

学校の地域差や担任教師の考え方によっては平等では無い場合もあると思うのですが、少なくとも私の周りでは1年生時の成績表はほとんどの子供が「よくできる」だったものが2年生の1学期ですでにそんなことはなく、半分くらい「できる」になっていることもあったようです。

元気でまじめに授業を聞いていれば各教科の3個目の「主体的にとりくむ」は「よくできる」にしてもらえると思いますが、「知識・技能」と「思考・表現」はカラーテストの点数が反映されるため、国語と算数は1年生時より下がっている子もちらほらいると思います。

  • 学校の宿題だけやっている地頭がいい子
  • 学校の宿題にプラスでたまに勉強(塾・くもん・通信教材)している普通~地頭がいい子
  • 学校の宿題にプラスで毎日勉強(家庭学習)している子

こういう子たちは「低学年の成績表なんて良くて当たり前」に入ると思います。

ポイントは宿題をきちんとやるだけでは良い成績をキープできるか怪しいという点。

やはり個人の能力差は低学年の子供でもはっきりとしており、授業で聞いただけで内容を理解できる子、できない子がいます。

理解力・読解力のある、いわゆる地頭がいい子なら学校の宿題だけでも十分に好成績をとれると思います。(※低学年のうちは・・ですが)

 

あと、低学年からくもん・そろばんを含む通塾や通信教材をやっている子も、みんなが成績がいいとは限りません。これもあくまでもともとの能力が高めな子・もしくは普通レベルの子だけが結果を出せると思います。

低学年から行く子は親が教育熱心な場合と、低学年でさっそく学校の授業についていけていない子に分かれます。教育熱心な親は塾の進度や、子供の理解度を確認しながら気をつけて子供を観察しています。当然、遅れていると感じれば対策を講じるでしょうから、学校の成績は良くて当たり前という結果になります。

もし塾へ行かせている・通信教材をやっているのに低学年から成績が悪いなら、要注意です。学校の宿題をそもそも理解しながらやれているのか確認した方がいいです。

学校の授業についていけない子が小さいうちから塾へ行っても本人がしんどいだけです。

基礎の漢字や計算力を家でしっかり身につけさせてあげた方が、よほど成績向上につながるし、何がつまずきの原因なのか、わかると思います。こういう基本の家庭学習を低学年から親としっかりやっていれば、低学年の成績が良いのは当たり前ということが言えます。

小学生の成績表なんてアテにならない?

これもよく聞きます。

どういう時に聞くかと言うと子供が中学校へ上がったときです。

  • 小学校の時はそこそこ良い成績をとっていたのに・・
  • 小学校の成績はわりと良かったのに中学に入ると急に落ちた
  • 中学生になってからテストの点数が平均点以下
  • まさかこんなに勉強が苦手になるなんて・・・

だから小学校の頃の成績なんてアテにならない!

問題は中学に上がってから!

というもの。

 

小学校から中学校への学力の転落・・たしかにこのような現象はあると思います。

ただし、これは小学校の成績表がアテにならないのではなく、親の観察力がアテにならないのだと思います。

もし家での勉強時間が小学校から変わらず宿題だけであれば、中学校で成績が下がるのは当然の結果です。

算数は数学に変わり、習う漢字はさらに増え、社会も理科も英語もレベルアップした問題が、単元ごとのテストではなく、2~3か月分の学習内容を問われる定期テストに変わります。

小学校の勉強は土台としてしっかり定着させていること。

中学校の勉強はその上に成り立つので、小学校のカラーテストでそこそこ(おそらく70~80点)では基礎学力が足りてないのだと思われます。

小学校のカラーテストは100点をとって当たり前くらいに思っておかないと、とれなかった20~30点は理解できなかった穴として残ります。穴だらけの知識の上にさらに難しい内容をのせても崩れていくだけです。

ここに気付かずに70~80点代の点数に満足していると中学生になったらさらに50点以下なんてことも出てくると思います。

小学校のカラーテストの平均点は85点に設定されていると言われています。

毎回80点代だとしたら、すでに勉強が苦手な部類に入るのに親が気付いていないだけなのではないでしょうか。

 

高学年(中学生)になっても良い成績を維持できるのか?

これに関しては先述したとおり、そもそも小学1~3年生、いわゆる低学年のときの成績が成績表の評価やカラーテストの点数だけで見ていると危険なのだと思います。

「よく出来る」の評価はテストで毎回90~100点をとっていればもらえるのだと思いますが、少なくとも2年生までの息子のテスト内容を見ているとクラスのほとんどの子がそのくらいとれているのだと思います。

基礎の計算も、応用問題もさほど難しくはありません。

しっかり学校の授業を聞いていればほとんどの単元でカラーテストの高得点はとれると思います。

しかし、小学校のテストはひとつの単元が終わったころにすぐやります。

せいぜい2~3週間前から毎日授業で繰り返し、やった問題なのでよほどサボっていなければ簡単だと思います。

ここが落とし穴で、「時計とじこく」、「かさ」、「長さ」などの単位を使った問題は特に注意が必要で単元が終わるとほとんど問題に触れることがなくなります。

数か月もたてばすっかり忘れていることでしょう。

それなのに、3年生~4年生と学年が上がるにつれて、それらの単元のさらに難しい問題が出されます。2年生で基本は習ったでしょ?という前提でどんどん進みます。

単位系は学校の宿題で出なくなった後も定期的にプリント学習させてあげた方がいいと思います。2年生で習ったことを忘れないよう、定着するまでやっておくべきだと思います。

九九にしても、しっかり家庭学習している子は学校で暗唱させられなくなってもずっと勉強しています。3年生に上がるころには大人と同じくらい九九が定着しています。

3年生の初めに割り算がありますが、九九を完璧に定着させている子と、6の段以降をあやふやなまま、考えれば答えが出せる程度の覚え方でいる子と差が出てきます。

こういった、学校でやったことを定着させているかどうかは家庭学習をやっているかどうかの差だと思いますが、低学年の今、良い成績をとれている子がどっちなのか?

学校で習ったことをその都度、宿題だけで終わらせず、何度も何度も家で復習して理解を深めているのかどうかが、高学年~中学生になった時に成績が下がるか維持できるかの分かれ目となるのだと思います。

 

結論

低学年の成績表なんて良くて当たり前
→そのとおり、しっかり授業を聞いていれば高得点がとれる内容です。

 

小学校の成績表なんてアテにならない
→きちんと子どもの学力を見極められていないと油断してアテが外れます。

 

高学年(中学生)になっても良い成績を維持できるわけではない
→その場しのぎの勉強法で要領良く出来るのはせいぜい小学生までと思った方が良い。習った内容をしっかり身につけているか、家庭学習の差で明暗が分かれます。